シングルモルトの注目株!ボトラーズブランド
テレビドラマやハイボール人気の影響で、ウィスキーが大ブームの日本。
価格もアルコール度も高めなこともあり、少し前までは「オジサマの飲み物」のイメージで敬遠されていたウィスキーですが、ソーダで割って飲んでもお腹が張りにくく、チューハイやカクテルのように甘くないからさっぱり飲める、などの特長が再認識され、瞬く間に復権。今では20〜30代でも飲む方がめっきり増えました。
そんなウィスキーですが、ウィスキーの愛好家たちが、いま、もっとも注目するのが「樽ごとの個性」。そして、それがより愉しめると言われ、人気を博している「ボトラーズボトル」についてご紹介します。
シングルモルトウィスキーとは?
「ボトラーズボトル」についてご紹介の前に、シングルモルトウィスキーについて、ご説明します!ウィスキーフリークのみなさまには、釈迦に説法かと思いますが・・・しばし、お付き合いください。 様々なウィスキーがある中で、シングルモルトウィスキーは単一蒸留所のモルト原酒のみでつくられます。そんなシングルモルトウィスキーは、その土地の水や風土、気候などを反映した個性が味わいにも溶け込んで、ウィスキーの性質を形成しています。なので、シングルモルトウィスキーは、蒸留所ごとの違いを愉しむのも大きな魅力のひとつです。
シングルモルトウィスキーの種類
世界で流通しているシングルモルトウィスキーには、大きく分けて2種類あります。
ひとつは蒸留所を所有し、蒸留から瓶詰めまでを行う、通称「オフィシャルボトル(ディスティラリーボトル)」のシングルモルトウィスキー。安定した品質と供給量に裏付けられた、ブランド力を誇ります。
もうひとつは今回おすすめしたい「ボトラーズボトル」と呼ばれるタイプ。
専業の瓶詰め業者などが、蒸留所から樽買いした原酒を独自に販売するものです。オフィシャルボトルでは出回らない希少性のあるものや、瓶詰め業者のもとでさらなる熟成を経たものなどもあり、銘柄ごとの生産量が少ないものの、種類は豊富です。
つまり、オフィシャルボトルとボトラーズボトルで同じ銘柄のウィスキーも存在するというわけです!ならば、それぞれ、どんな特長があるのでしょうか。
オフィシャルボトル(ディスティラリーボトル)のおすすめポイント
「オフィシャルボトル(ディスティラリーボトル)」のウィスキーは、その蒸留所の個性を愉しむウィスキーといえるでしょう。異なる樽の原酒を、時に熟成期間の異なるものまで交えてブレンド(ヴァッティング)し、最良のバランスを見出します。 安定した供給量がありながら、仕込み水や原料、自然風土など、蒸留所ごとの個性やこだわりがそのまま映し出されており、その違いを愉しむのが大きな魅力です。
アイラモルトの象徴「スモーキーアイラ」
【単品】ラフロイグ 10年 40度 700ml
スコットランドのアイラ島で醸造されるシングルモルトウィスキーを「アイラモルト」と言い島独特の素材と環境の中醸造される「アイラモルト」は独特な風味をもっており、ウィスキー愛好家の中では一目を置かれる存在です。その独特の風味がとてもスモーキーなことからスモーキーアイラと愛称されます。独特な風味は「好きになるか嫌いになるか、どちらか」。その中でも、ご紹介するラフロイグは、スモーキーアイラの象徴的存在です。
ボトラーズブランドのおすすめポイント
オフィシャルボトルに対し、ブレンダーや瓶詰め専業のボトラーが、蒸留所から樽ごと原酒を買い取り、独自に販売する「ボトラーズブランド」です。 1つの樽から作られるモルトウィスキー、「シングルカスク」のボトラーズブランドでは、他の樽とブレンドすることなく瓶詰めされるため、生産本数も200〜300本とかなりの限定品。 ワイン樽などで後熟するなどボトラー独自の仕上げが施されることもあり、樽単位の個性がより愉しめる、とシングルモルト愛好家の熱い注目を集めています。
すごい!ボトラー「イアン・マキロップ」による厳選されたボトラーズブランド
【単品】マキロップ チョイス ボウモア
1990 43度 700ml
イアン・マキロップは、イギリスのマスター・オブ・ワインの称号を持ちその経験から個性ある樽それぞれの特徴をいかしたウィスキーを選ぶことで有名なボトラー。 イアン・マキロップが厳選したウィスキーは「マキロップ・チョイス」というブランドになっており、年代の古いものはプレミアムウィスキーとして愛されています。
知れば知るほど奥が深いのがお酒の魅力のひとつ。中でもウィスキーの深さは語りつくせないほど…蒸留と長期の熟成を経るウィスキーには、大いに興味をかき立てられます。
それぞれのストーリーに想いを馳せながら、今宵はシングルモルトウィスキーで一献、とまいりましょうか。
※お酒は二十歳になってから。