やっぱり泡が好き。シャンパーニュとスパークリングワインを楽しむ。
「シャンパン」の言葉には、どこか華やかできらびやかな響きがあります。きらめく泡立ちを思い起こさせるからでしょうか。今回は、これからのパーティーシーズンに欠かせないスパークリングワインについてお話しします。
シャンパーニュとはシャンパーニュ地方のこと
シャンパン(Champagne)は、フランス・シャンパーニュ地方のことであり、そこで造られた発泡性ワインの原産地呼称でもあります。フランス読みでは「シャンパーニュ」ですが、これを英語で読むと「シャンパン」となります。ここでは、「スパークリングワイン」と区別するため、フランス・シャンパーニュ産を「シャンパーニュ」と呼びます。
シャンパーニュは長い時間と手間がかかっているから特別
シャンパーニュはスパークリングワインや普通のワインよりも高価なイメージがありますが、シャンパーニュの製造過程を知るとそれだけの価値があることを納得せざるを得ません。
シャンパーニュの製法を簡単に紹介すると
① 非発泡、いわゆる普通のワインである「スティルワイン」を造って瓶詰めします。
② 酵母などを足し、瓶内二次発酵を起こして炭酸ガスを発生させます。
③ ②で発生させた炭酸ガスをワインに溶け込ませるため熟成をさせます。
この工程は、短いもので約1年長いものだと10年、瓶詰め後熟成を行います。
④ 澱(おり)を抜くため、手作業6週間程度で逆さまにした瓶を少しずつ回転させ瓶口に澱を集めます。この工程作業「ルミュアージュ」といいます。近年機械化も進んでいますが、良いシャンパーニュは現在も手作業で行われているそうです。
⑤ その後さらに熟成を経て完成。
ワインより何倍もの手間と時間がかかっていることが伝わりますでしょうか?
とにかく、収穫から考えると非常に長い時間と手間をかけてシャンパーニュは作られています。だからこそ、特別感と何とも言えない風味があり高価であるのもうなずけます。
「モエ」の愛称で親しまれるモエシャンドン
【単品】モエシャンドン
ブリュット インペリアル
750ml
シャンパーニュの代表格ともいえるひと品。甘い香りとさっぱりとしたバランスのよい飲み口で飲み易く、シャンパーニュ好きの間では「モエ」の愛称で親しまれていますし、販路も広いためかお目にかかりやすいシャンパーニュです。歴史も古く、かのフランス皇帝ナポレオンと創業者・モエ氏との面会が歴史絵画に残されているほどです。
華やかでお祝いにかかせないスパークリングワイン
スパークリングワインは「祝いの酒」でもありますね。結婚式などの祝儀の席やF1の表彰式、船の進水式でも、祝いに花を添える欠かせない存在です。華やかでありながら、祝いの「主役」を引き立てる名脇役でもあるというわけです。
スパークリングワインの名称とその違いについて
スパークリングワインには残糖度によって名称が異なることをご存じでしょうか?最近よくスパークリングワインのラベルで見かける「ブリュット」も実はこの残糖度による名称です。「ブリュット」は辛口のことで、他にも(少ない順に)ブリュットナチュール(極辛口)、ドミセック(やや甘口)があり、その名称から飲んだことの無い銘柄でも味から選ぶことができます。
辛口スパークリングワイン「ブリュット」
【単品】デュヴァル ルロワ ブリュット
750ml
辛口(ブリュット)のシャンパーニュは食事ともあわせやすくおすすめです。中でもデュヴァル ルロワは力強いボディと程よい切れ味でおすすめの1本です。
スパークリングワインのほとんどはヴィンテージが存在しない理由
多くのスパークリングワインには、ヴィンテージが存在しません。というのも、意外に思われるかもしれませんが、スパークリングワインが単一年収穫のぶどうのみで造られることはまれで、多くは、異なる年、異なる畑のぶどうで造った貯蔵ワインをブレンドしているため、スティルワイン(非発泡ワイン)で多く見られるヴィンテージがない物が多いのです。でき上がるまで何年もの歳月を要するスパークリングワインでは、多種多様の要素を組み合わせることで品質の安定を図っています。
稀少な「ヴィンテージシャンパーニュ」
突出した良年には、シャンパーニュやスパークリングワインでも単一年収穫のワインのみの「ヴィンテージ(フランス語ではミレジムまたはミレジメ)」が造られます。毎年造られるわけではなく、生産量も限られる稀少品です。あまりに稀少性が高いためでしょうか、ヴィンテージシャンパーニュの代表格「ドン・ペリニヨン」などは生産される年はニュースになるほどです。
フランス勲章をイメージした赤いリボンのラベルの最高のヴィンテージシャンパーニュ
【単品】シャンパン G.H.マム ミレジメ 2008年 750ml
メゾンのスタイルを特徴付けるピノ・ノワールと、フレッシュさがみなぎるシャルドネによって生み出された、力強くも果実味豊かなキュヴェ。6年以上セラーで寝かされたこの2008年ヴィンテージは、円熟した果実味によって包み込まれていた力強さが、時を経て目を覚ましたようなエネルギーで溢れています。このキュヴェのエネルギーは、収穫年2008年の小春日和(インディアンサマー)に起因。滑らかで緻密な口当たりがフレッシュでミネラル感あふれるフィニッシュへと続きます。官能的でありながら生命感みなぎるキュヴェを是非ご堪能ください
シャンパーニュに認められたぶどう品種
シャンパーニュに認められるぶどう品種は、ピノノワールの回でも紹介したとおり、シャルドネ、ピノムニエ、そしてピノノワールの3品種のみです。他の産地でも、それぞれに使用品種が定められていることがあります。
世界のスパークリングワイン
シャンパーニュ以外にも、世界中でスパークリングワインの産地があり、原産地呼称も認定されています。スペインのカバ(Cava)などはお手頃な価格も多くスパークリングワインを気軽に味わえます。またイタリアではスプマンテ(Spumante)と呼ばれます。フランスでもクレマン(Crémant)と呼ばれるスパークリングがアルザスやロワールなど各地にあります。日本で手に入りやすいスパークリングワインのひとつがスペインのカバ(Cava)でしょう。スペイン独特のぶどうであるシャレロ、マカベオ、パレリャダが主要品種に指定されています。他にもイタリアのスプマンテ(Spumante)などがあります。これら伝統国では、製法の規定はシャンパーニュに近いものの、独自品種の使用し個性を発揮しているところに魅力があります。
スペイン「ロジャーグラート」ワイナリーのカヴァ
ロジャー・グラート
カヴァ ロゼ ブリュット
750ml 正規
ロジャーグラート社のグランキュヴェはヴィンテージ入りのカヴァとして有名ですが、実はカヴァロゼに使用されている果実も、その年の最高のものだけを使用しています。通常多くのカヴァメーカーではロゼを造る場合、白ワインと赤ワインをブレンドするのが一般的ですが、ロジャーグラート社のロゼは約一時間のマセラシオンによる独自の技法で色付けを行っています。そこからカヴァロゼのもつ自然で深みのあるピンクが生まれるのです。
サーモンピンクのフランス クレマン
モンムソー クレマン・ド・ロワール ロゼ
(フランス・スパークリングワイン)
ロワール地方のカベルネ・フラン種とピノ・ドーニス種をバスケットで全て手摘み。しかも厳選に厳選を重ね、1haあたり1hl以下の低収量!完熟したブドウをやさしくプレスし、150kgのブドウから100lの果汁のみを抽出。サーモンピンクのカラー。レッドベリーやチェリーなどのアロマと、かすかにブラックベリーのニュアンスも感じさせる、シャンパン方式のロゼ辛口クレマン!日本市場ではうきうきワインのお客様限定で少量入荷!
こだわりの品種でつくられたイタリアDOCスパークリングワイン
ロータリ タレント ブリュット N.V. DOCトレント
(イタリア・スパークリングワイン)
北欧やアメリカで大ブレイク中の北イタリア、トレンティーノのプレミアム瓶内二次発酵ブランド「ロータリ」。コンセプトは毎日飲める瓶内二次発酵ワイン。シャンパーニュを初めとするスパークリングワインがお好きな方には、この目を疑うような“スーパーコストパフォーマンス”を是非体験し、お確かめ頂きたい逸品です。
ニューワールド系のスパークリングワイン
カリフォルニアやオーストラリアでもスパークリングワイン造りが盛んです。これらの国ではシャンパーニュと同じ品種を使ったスパークリングワインも多く、シャンパーニュに負けずとも劣らない高品質なものも造られていて注目です。シャンパンと同じ製法で造られたものには、シャンパン製法(Méthode Champenoise、Champagne Methodなど)と記されているものもあります。
ビクトリア州ピレニーズ地区にできた最初のワイナリーの一つ
タルターニ Tシリーズ スパークリング
(スパークリングワイン・オーストラリア)
若々しい緑色がかった薄いレモン色をしています。明るい果実味が前面に出たワインで、シトラス、メロン、そして熟したストロベリーのフレーバーが層を成して現れてきます。クリーミーなテクスチャの口当たりはクリスプで新鮮・溌剌としたフィニッシュへと続いていきます。このワインはお祝いの席はもとより、様々なシチュエーションで楽しめる理想的なワインです。若々しくてフレッシュなうちに良く冷やしてお楽しみください。
スペイン国王にささげる。カリフォルニア発スペインメーカーの特別ワイン
【単品】グロリア フェラー ロイヤル キュヴェ ブリュット
750ml
カリフォルニア産のヴィンテージスパークリング。スペインの大手がカリフォルニアに開いたワイナリーによるもので、スペイン国王夫妻の来訪を記念して造られたスパークリングワインです。熟した果実と柑橘系のニュアンスに、トーストやバターの混ざり合ったアロマを感じます。さらに、バタースコッチやアーモンドを想わせる香りを伴ったクリーミーなテクスチャーは、洋梨やりんごのような味わいとなって口中に広がり、上品でやわらかな後味へと続きます。
スパークリングワインはどうしても高価なイメージもありますので、特別な時の「乾杯の飲み物」とする向きもありますが、すっきりしたものからボディのあるもの、辛口から甘口までタイプも多彩ですから、食事を通して愉しめるワインでもあります。和食との相性のよいものも多くお値段もお手軽な物もございますので、ご家庭でも気軽にスパークリングワインをお楽しみいただくのはいかがでしょうか?
※お酒は二十歳になってから。