ポイヤック・ド・ランシュ・バージュ 2018 750ml (フランス ポイヤック 赤ワイン)
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D.ペッパー・コーン氏はランシュ・バージュについて、「うっとりするほど魅力的で、まるでプラムのようだし、見事に濃縮されたカシスのブーケと風味をそなえたポイヤックである。不作の年でもすぐれたワインを造り続けたという輝かしい歴史を持っている。」とコメント。 ブドウ畑自体は、北にムートン・ロートシルトとラフィット・ロートシルト、南にラトゥールとピション・ロングヴィル・コンテス・ドゥ・ラランド、ピション・ロングヴィル・バロンを望む場所にある。ランシュ・バージュでは大がかりな近代化と改築はあったものの、ワンつくりの基本的考え方は実に伝統的だ。1980年以来、前にも言ったように、ワイン醸造は新しいステンレス・タンクの中で行われている。その後、ワインは小さなフレンチ・オークの樽に直接入れられる。新樽の割合は1982年のヴィンテージの 25%から最近のヴィンテージの60%にまで増加した。ランシュ・バージュは平均して12?15ヶ月間このオーク樽に入れられ、卵白で清澄処理され、瓶詰めに先立って軽く濾過処理される。現在畑にはいっぱいにブドウが植えられ、生産は1970年代の平均2万?2万5000ケースから、豊作の年には3万5000ケースにまで上昇した。その上、収穫の20%から30%はランシュ・バージュのセカンド・ワイン、オー・バージュ・アヴルーにまわされる。 有名な1855年の格付けで、ランシュ・バージュは最後の一群、第五級に入れられた。しかし、今日この分野の専門家で、ここの現在の品質がほとんど二級並であると言わない人を私は見たことがない。イギリス人のオズ・クラークは呑気に、1855年の格付けをした人たちはピューリタンが中心だったんだろう、などと言っている。なぜかというと「彼らは、ランシュ・バージュのような率直に立派なワインが、本当にほかのけちな畑と同じだけ重要になり得る、と認めることがとてもできなかったから」というわけだ。 ランシュ・バージュの一瓶で楽しくならないのが難しいのと同じくらい、物柔らかでいつもオープンで社交的なジャン・ミシェル・カーズ氏、ランシュ・バージュを世界的名声を得るまでに急成長させた立役者を、賞賛しないわけにはいかない。 自信家のカーズはアメリカの学校に通い、ネイティブ同様の英語を話し、グローバルな視野を持つ。彼と話せば誰でも、彼が自分のワインを逞しくて開放的で率直、それでいて最高のポイヤックのクラスと個性を表してほしいと考えていることが分かる。その理由で、彼は1985年や1982年などのヴィンテージの方を、1988年や1986年といったタンニンの地味な年よりも好んでいる。また彼は、自身のワインだけでなく、ボルドーの会議やシンポジウム、または国際的なテイスティングで、カーズ氏に出くわせないことはほとんどないくらいである。ポイヤックには、彼以上にワインのために手広く旅行してまわり、雄弁に語るプロデューサーはいない(匹敵するのはピション・ラランドのランクザン夫人くらいだろうか)。 | ポイヤック・ド・ランシュ・バージュ 2018年 ランシュバージュと同じ醸造チームがつくるポイヤック・ド・ランシュ・バージュ。カベルネ・ソーヴィニヨン74%、メルロー23%、カベルネ・フラン3%。フレンチオーク樽で12ヶ月熟成。明るい紫色。香りは複雑でアロマティック、フルーティさとトースト香のニュアンスのバランスが絶妙。アタックは迷いなく、かつ柔らかいアピール。絹のようになめらかなタンニンが、爽やかな香りの束を包みます。 |