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潜熱 /乙川優三郎
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- 商品情報
- レビュー
≪商品情報≫
著者名:乙川優三郎
出版社名:徳間書店
発行年月:2022年10月
判型:四六判
ISBN:9784198655426
≪内容情報≫
『五年の梅』で山本周五郎賞(2001年)『生きる』で直木三十五賞(02年)、『武家用心集』で中山義秀文学賞(04年)、『脊梁山脈』で大佛次郎賞(13年)、『太陽は気を失う』で芸術選奨文部科学大臣賞(16年)、『ロゴスの市』で島清恋愛文学賞を受賞(17年)など、幾多の文学賞を受賞した実力派の作家・乙川優三郎が、真っ向から挑む書くことをテーマに一人の男の魂の変遷を描く力作。
あまたの文学賞を受賞した作家が古稀を目前に挑んだ力作。テーマは書くことの意味。
書くことへの飽くなき飢えを貫いたひとりの男。昭和生まれの男が辿る平成、令和までの魂の変遷。コピーライター、作詞家、小説家へ、書くことのひりつくまでの希求は清々しくも感動的な物語となっている。
昭和三十年代、中央高速が走る信州の小さな街。野心を抱いた二人の青年は、上京を夢見る。畳屋のせがれ・相良は最初、広告代理店にもぐり込み、コピーライターとして、一歩を踏み出す。母子家庭の大庭は俳優を目指す。共同生活が始まり、大庭は俳優として屈指の劇団に合格。夢の実現への開始である。
相良は入社後10年、応募したコピーが宣伝会議賞を受賞した。コピーライターとして大きな賞もとったが、一行の表現からはみ出してしまう思いが募り、作詞の世界に自分の挑戦を見出す。そして、作詞の世界でも地歩を築きつつあったが、本や映画、ライブスポットに栄養補給を求めた。ハーフのジャズ歌手ロッティに恋し、結婚生活が始まった。
作詞家としても仕事に油の載ってきた時期、子どもが誕生し、命の連鎖を実感した。
しかし、妻のロッティが娘のジェニィを連れて母親の住む西海岸に出かけた不在時に大庭の元恋人陽子と再会。親密な関係が続いた。
やがて、娘のジェニィはロスに進学することになり、ロッティは、娘と一緒に暮らすという。離ればなれの家族の隙間を埋める愛は続くのか。
相良は妻と娘のジェニィの暮らすロスへ赴く。久しぶりに会った娘は美しく成長していたが、ロッティとの距離は埋まらないままだった。
作詞家から、小説へ創作の重点を移しつつあった頃、故郷の寺を継いだ友人・保科正道の訃報が届く。相良は小説が完成すると、宇田川陽子に送り、20年来のなじみのレストランで、向かい合う。陽子からの核心をついた感想は貴重なことばであった。
作詞家から作家へ、新人賞への応募から始めた。そして受賞、夢は…。
著者名:乙川優三郎
出版社名:徳間書店
発行年月:2022年10月
判型:四六判
ISBN:9784198655426
≪内容情報≫
『五年の梅』で山本周五郎賞(2001年)『生きる』で直木三十五賞(02年)、『武家用心集』で中山義秀文学賞(04年)、『脊梁山脈』で大佛次郎賞(13年)、『太陽は気を失う』で芸術選奨文部科学大臣賞(16年)、『ロゴスの市』で島清恋愛文学賞を受賞(17年)など、幾多の文学賞を受賞した実力派の作家・乙川優三郎が、真っ向から挑む書くことをテーマに一人の男の魂の変遷を描く力作。
あまたの文学賞を受賞した作家が古稀を目前に挑んだ力作。テーマは書くことの意味。
書くことへの飽くなき飢えを貫いたひとりの男。昭和生まれの男が辿る平成、令和までの魂の変遷。コピーライター、作詞家、小説家へ、書くことのひりつくまでの希求は清々しくも感動的な物語となっている。
昭和三十年代、中央高速が走る信州の小さな街。野心を抱いた二人の青年は、上京を夢見る。畳屋のせがれ・相良は最初、広告代理店にもぐり込み、コピーライターとして、一歩を踏み出す。母子家庭の大庭は俳優を目指す。共同生活が始まり、大庭は俳優として屈指の劇団に合格。夢の実現への開始である。
相良は入社後10年、応募したコピーが宣伝会議賞を受賞した。コピーライターとして大きな賞もとったが、一行の表現からはみ出してしまう思いが募り、作詞の世界に自分の挑戦を見出す。そして、作詞の世界でも地歩を築きつつあったが、本や映画、ライブスポットに栄養補給を求めた。ハーフのジャズ歌手ロッティに恋し、結婚生活が始まった。
作詞家としても仕事に油の載ってきた時期、子どもが誕生し、命の連鎖を実感した。
しかし、妻のロッティが娘のジェニィを連れて母親の住む西海岸に出かけた不在時に大庭の元恋人陽子と再会。親密な関係が続いた。
やがて、娘のジェニィはロスに進学することになり、ロッティは、娘と一緒に暮らすという。離ればなれの家族の隙間を埋める愛は続くのか。
相良は妻と娘のジェニィの暮らすロスへ赴く。久しぶりに会った娘は美しく成長していたが、ロッティとの距離は埋まらないままだった。
作詞家から、小説へ創作の重点を移しつつあった頃、故郷の寺を継いだ友人・保科正道の訃報が届く。相良は小説が完成すると、宇田川陽子に送り、20年来のなじみのレストランで、向かい合う。陽子からの核心をついた感想は貴重なことばであった。
作詞家から作家へ、新人賞への応募から始めた。そして受賞、夢は…。