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循環器ジャーナル Vol.68 No. /庄田守男
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≪商品情報≫
著者名:庄田守男
出版社名:医学書院
発行年月:2020年07月
判型:A4
ISBN:9784260029629
≪内容情報≫
心臓ペースメーカは1930年代、除細動器は1940年代にその原型が開発された。戦後の約80年間でこれらの医療機器は急速に進歩を遂げたことになる。巨大な体外式ペースメーカが心臓の中に植込むカプセル型のペースメーカに進歩したことを考えると、医療機器の進化の凄まじさが理解出来るであろう。
不整脈治療の最新デバイスといえば、前出のリードレスペースメーカ以外に、致死的心室性不整脈に対する様々な除細動器があり、それは経静脈的にリードを植込むシステムだけではなく、皮下植込み型除細動器、ベストのように着脱できる着用型自動除細動器がある。さらに心不全治療にまで守備範囲を広げた心臓再同期治療は、現在では確立した治療法として位置付けられている。進歩はハードウェアだけではない。対面診療なしでもデバイスや不整脈の状況を診断できる遠隔モニタリングのネットワークは世界中で確立し、今後はスマホなどの携帯端末やAI技術などを使った総合的な健康管理システムに進化するはずである。
こうした華々しいデバイス関連の進歩に相対して、ある一定の確率で発生するデバイス感染とリード関連トラブルの問題を解決することもわれわれの使命である。デバイス感染は、ペーシングデバイスの近代化、複雑化に伴い増加しつつある。放置すれば致命的な感染性心内膜炎、敗血症に直結するため、早期に発見しリード抜去を含むデバイス全摘出を行う必要がある。ところが、デバイス植込み施設とリード抜去施設のアンバランスにより適正な治療が行われないことが多い。また、リードの不具合、デバイスアップグレードなどにより使用されなくなったリードが体内に残留することが、感染症、静脈関連合併症、弁逆流などの問題点を惹起することが明らかにされ、必要最小限の心内リードで治療が継続されることが求められている。この場合にも、古いリードを抜去する低侵襲経静脈的リード抜去術の役割が重要になってくる。
不整脈治療デバイスの進歩と、それに付随するリードマネジメントは表裏一体をなすものであり、不整脈のデバイス診療に携わる医療スタッフにとってはいずれも欠くことが出来ない必須アイテムである。とくに「リードマネジメント」という考え方は最近になって注目され始めた分野であり、この特集号では紙面を割いて詳解した。多くの読者にとって日常診療の糧となれば幸いである。
著者名:庄田守男
出版社名:医学書院
発行年月:2020年07月
判型:A4
ISBN:9784260029629
≪内容情報≫
心臓ペースメーカは1930年代、除細動器は1940年代にその原型が開発された。戦後の約80年間でこれらの医療機器は急速に進歩を遂げたことになる。巨大な体外式ペースメーカが心臓の中に植込むカプセル型のペースメーカに進歩したことを考えると、医療機器の進化の凄まじさが理解出来るであろう。
不整脈治療の最新デバイスといえば、前出のリードレスペースメーカ以外に、致死的心室性不整脈に対する様々な除細動器があり、それは経静脈的にリードを植込むシステムだけではなく、皮下植込み型除細動器、ベストのように着脱できる着用型自動除細動器がある。さらに心不全治療にまで守備範囲を広げた心臓再同期治療は、現在では確立した治療法として位置付けられている。進歩はハードウェアだけではない。対面診療なしでもデバイスや不整脈の状況を診断できる遠隔モニタリングのネットワークは世界中で確立し、今後はスマホなどの携帯端末やAI技術などを使った総合的な健康管理システムに進化するはずである。
こうした華々しいデバイス関連の進歩に相対して、ある一定の確率で発生するデバイス感染とリード関連トラブルの問題を解決することもわれわれの使命である。デバイス感染は、ペーシングデバイスの近代化、複雑化に伴い増加しつつある。放置すれば致命的な感染性心内膜炎、敗血症に直結するため、早期に発見しリード抜去を含むデバイス全摘出を行う必要がある。ところが、デバイス植込み施設とリード抜去施設のアンバランスにより適正な治療が行われないことが多い。また、リードの不具合、デバイスアップグレードなどにより使用されなくなったリードが体内に残留することが、感染症、静脈関連合併症、弁逆流などの問題点を惹起することが明らかにされ、必要最小限の心内リードで治療が継続されることが求められている。この場合にも、古いリードを抜去する低侵襲経静脈的リード抜去術の役割が重要になってくる。
不整脈治療デバイスの進歩と、それに付随するリードマネジメントは表裏一体をなすものであり、不整脈のデバイス診療に携わる医療スタッフにとってはいずれも欠くことが出来ない必須アイテムである。とくに「リードマネジメント」という考え方は最近になって注目され始めた分野であり、この特集号では紙面を割いて詳解した。多くの読者にとって日常診療の糧となれば幸いである。