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台湾語で歌え日本の歌 /陳明仁 酒井亨

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≪商品情報≫

著者名:陳明仁、酒井亨
出版社名:国書刊行会
発行年月:2019年09月
判型:四六判
ISBN:9784336064585


≪内容情報≫

北京語に依らない“台湾語”文学の本邦初紹介!

古くからの習俗が残る田園に、因習にしばられながらも
永々たる時の流れに生きる明朗なる人々。
歌え、彼らの口唇には歌を!
少年時代の幸福な記憶と都会の外省人との軋轢、
ときに二二八事件等政治的モチーフが絡みあう。
台湾語文学の旗手による傑作群。

都会のエリート校で外省人にコンプレックスを抱く中学生が、同じ台湾語を話す女教師に憧れる悲恋……(「青春謡」)。
無学ながらも誰よりも敬虔なキリスト教徒のイエス栄さん、みんなが結婚させようと奔走して……(「イエス栄さんの結婚」)。
民衆蜂起の二二八事件、同じ日田舎で起こったのは鶏料理の諍い。それが妙な誤解から、政治的裁判に巻き込まれて……(「二二八事件」)。
小説21篇、詩4篇、戯曲3篇による個人選集。

他民族、他言語の台湾において、7割の母語人口を誇りながら、いち方言として扱われてきた「台湾語」。台湾の公用語は「北京語」であり、国民党政権下では抑圧の対象にあった。1980年代の台湾ナショナリズムの高まりとともに、「台湾語文学」も胎動をはじめる。「台湾」が象徴するものは、新しく、開放的で、躍動的な海洋文化であり、「中国」が象徴するものは、古く、封建的で、硬直化した大陸文化とされた。1990年代に入るとその動きは活発になり、台湾語詩社、台湾語雑誌、台湾語文壇が生まれる。
民衆の物語、口伝の農民の、市井の文学的志向をもっていた。誕生して30年ほどたらずながらも、自分たちの文学として現在進行形で文学の深みを広げつつある。

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