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バイオミメティクスから学ぶ有機エレクトロニクス /白鳥世明
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≪商品情報≫
著者名:白鳥世明
出版社名:コロナ社
発行年月:2019年11月
判型:A5
ISBN:9784339009286
≪内容情報≫
"【書籍の特徴】
私たちの日常生活でも役立つ新製品は,意外にも生体の優れた機能を模範,模倣することから,もしくは生体機能にヒントを得て発案されたものが多い。何万年,何億年と絶滅の危機を回避して生き延び,進化の一途を経て来た生体の機能にはわれわれ人間が学ぶべきもとがあまりに多い。それがバイオミメティクス(生体模倣)であり,特に生体機能こそわれわれの学ぶべき老師であるともいえる。
近年著しい進展を遂げているエレクトロニクスには,有機物が積極的に活用されている。コガネムシの美しさやホタルの発光は昔から人々を魅了してきた。スマホやパソコンの表面では, 液晶や有機ELが次々に開発され, 近年目覚ましい進展を遂げている。しかしながら,ヘルスケア用や香料, 製品の管理用の匂いセンサとなるとまだまだであり,犬や多くの動物の嗅覚にまさる製品がなく,今後の研究開発が期待されている。太陽電池もだいぶ普及してきたが,植物の光合成に見習うべきところがまだまだありそうである。
こうした有機薄膜表面の機能の発現,制御には顕微鏡による直接観察がきわめて有用であった。これからも,マイクロメートルオーダー,ナノメートルオーダーの観察や制御に顕微鏡がますます活躍するであろう。そのため,本書では電子顕微鏡やプローブ顕微鏡をはじめ薄膜のおもな評価方法もまとめた。
【著者からのメッセージ】
著者らも,ハスの葉がコロコロと雨水を弾く様子に魅了され,「バイオミメティックス」によって,その機能を自動車用の汚れ防止として撥水コーティングやヨーグルトが付着しない容器の蓋材などの開発,製品化を進めてきた。ハスの葉そのものはヨーグルトを弾けるが,生クリームは付着してしまう。それでも原理を追求し続けると,生クリームの付着しない表面も製品化でき,実際にクリスマスケーキのフィルム用に製品化された。「表面・界面」において、生体の優れた機能からの発想がとても有効であることを実感している。
本書では,植物,動物のバイオミメティクスからはじめ,特に生体の表面に直目する。また,生体の特徴的な構造を形成する生体分子の自己組織化について述べた。そして,この自己組織化から発現するさまざまな機能を調べ,こうした機能性を発現する特徴的な構造を模倣したさまざまな薄膜形成技術を学習し,それを用いた電子デバイスへの展開を紹介する。
特に,有機エレクトロニクスの中で,バイオミメティクスに重点を置き,材料科学,界面物理・界面化学に関する基礎的な理解,電気・電子デバイス,光学デバイスに関する基礎理解や新しい発想の習得を目標として,大学生・大学院生の教科書・参考図書とすることをめざした。実践的な薄膜の製造方法や評価方法についても紙面の許す範囲で記述したため,民間・産業界での研究・開発の一助にもなれば幸いである。"
著者名:白鳥世明
出版社名:コロナ社
発行年月:2019年11月
判型:A5
ISBN:9784339009286
≪内容情報≫
"【書籍の特徴】
私たちの日常生活でも役立つ新製品は,意外にも生体の優れた機能を模範,模倣することから,もしくは生体機能にヒントを得て発案されたものが多い。何万年,何億年と絶滅の危機を回避して生き延び,進化の一途を経て来た生体の機能にはわれわれ人間が学ぶべきもとがあまりに多い。それがバイオミメティクス(生体模倣)であり,特に生体機能こそわれわれの学ぶべき老師であるともいえる。
近年著しい進展を遂げているエレクトロニクスには,有機物が積極的に活用されている。コガネムシの美しさやホタルの発光は昔から人々を魅了してきた。スマホやパソコンの表面では, 液晶や有機ELが次々に開発され, 近年目覚ましい進展を遂げている。しかしながら,ヘルスケア用や香料, 製品の管理用の匂いセンサとなるとまだまだであり,犬や多くの動物の嗅覚にまさる製品がなく,今後の研究開発が期待されている。太陽電池もだいぶ普及してきたが,植物の光合成に見習うべきところがまだまだありそうである。
こうした有機薄膜表面の機能の発現,制御には顕微鏡による直接観察がきわめて有用であった。これからも,マイクロメートルオーダー,ナノメートルオーダーの観察や制御に顕微鏡がますます活躍するであろう。そのため,本書では電子顕微鏡やプローブ顕微鏡をはじめ薄膜のおもな評価方法もまとめた。
【著者からのメッセージ】
著者らも,ハスの葉がコロコロと雨水を弾く様子に魅了され,「バイオミメティックス」によって,その機能を自動車用の汚れ防止として撥水コーティングやヨーグルトが付着しない容器の蓋材などの開発,製品化を進めてきた。ハスの葉そのものはヨーグルトを弾けるが,生クリームは付着してしまう。それでも原理を追求し続けると,生クリームの付着しない表面も製品化でき,実際にクリスマスケーキのフィルム用に製品化された。「表面・界面」において、生体の優れた機能からの発想がとても有効であることを実感している。
本書では,植物,動物のバイオミメティクスからはじめ,特に生体の表面に直目する。また,生体の特徴的な構造を形成する生体分子の自己組織化について述べた。そして,この自己組織化から発現するさまざまな機能を調べ,こうした機能性を発現する特徴的な構造を模倣したさまざまな薄膜形成技術を学習し,それを用いた電子デバイスへの展開を紹介する。
特に,有機エレクトロニクスの中で,バイオミメティクスに重点を置き,材料科学,界面物理・界面化学に関する基礎的な理解,電気・電子デバイス,光学デバイスに関する基礎理解や新しい発想の習得を目標として,大学生・大学院生の教科書・参考図書とすることをめざした。実践的な薄膜の製造方法や評価方法についても紙面の許す範囲で記述したため,民間・産業界での研究・開発の一助にもなれば幸いである。"