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使える学力の育て方 すべての生徒が自学自走できる授業づくり /冨塚大輔
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- 商品情報
- レビュー
≪商品情報≫
著者名:冨塚大輔
出版社名:東洋館出版社
発行年月:2021年09月
判型:四六判
ISBN:9784491045269
≪内容情報≫
「概念砕き」「お散歩授業」「ビブリオバトル」「漢詩ラップ」「人物相関図」「置き石授業」「英語との教科横断」「掛詞ギャグ」など、一見すると奇をてらっているように見えて、学習指導要領や教科書にしっかり準拠しつつ、国語科の実践を例に挙げながら、生徒の学力を着実に向上させる中学校・授業改善の具体策を提案!
中学校段階で鍛えるべき学力
学力と言うと、中学校段階では表向き学習指導要領が定める資質・能力を指し、本音レベルでは希望校に合格する(または就職試験に受かる)ための知識・技能をイメージする方が少なくないと思います。それに対して、私はいずれも学力だとはみなしていません。中学校教育は、生徒一人一人の学びの通過点にすぎないと考えているからです。
そんな私が重視しているのは、将来会社勤めをするにしても、自ら起業するにしても必要となる「自分で課題を見つけ、自分なりにどんどん学び進めていける力」です。そのため、中学校段階では「一定の課題のもとで、自ら勉強できる(自走できる)」ことを重視しているわけです。
よく課題解決力が大事だと言われます。確かにそのとおりなのですが、課題を解決するためには、まず何が課題なのかを知らなくてはなりません。実は、これがなかなか難題で、課題を解決する力よりも、課題を見つけ出す力を身につけることのほうがむずかしいからです。(言うまでもなく)解決すべき課題を見いだせなければ解決しようがありません。
そこで私は、授業を通して課題を解決する力を鍛えながら、「自分が解決したいと思える課題」を生徒自身が見つけられるようにするトレーニングを積ませることが、中学校では重要だとみなしています。
「使える学力」の実相
物事を「知っている」ということと、知っていることを「使える」ということは、それぞれ明確に分けて考える必要があります。中教審の論点整理(平成27年)でも、「身に付けるべき知識に関しても、個別の事実に関する知識と、社会の中で汎用的に使うことのできる概念等に関する知識とに構造化される」と指摘し、新しい学習指導要領は「何を学ぶか」「何ができるようになるか」「どのように学ぶか」を重視しています。
将来どのような社会が訪れようと、どのような環境に身を置くことになろうと、自分の足で立ち(自立し)、お互いに高め合える仲間をつくり、自分一人でも完遂できるようなシチュエーションにあっても、あえて仲間と共に(仕事であれ、プライベートであれ)よりよい社会生活をつくっていける「汎用的能力の基礎」を、生徒一人一人が獲得できるようにすることです。
この「汎用的能力の基礎」の具体は、いくつかの能力の掛け合わせによって高められていくものです。例を挙げると、「学習内容を解釈する力」「学習のゴールを見通す力」「概念を砕ける力」「プレゼンする力」(効果的なアウトプットで相手を納得させる力)です。それらを総称して、本書では「使える学力」と呼称し、それら諸能力を着実に向上させる授業づくりの
著者名:冨塚大輔
出版社名:東洋館出版社
発行年月:2021年09月
判型:四六判
ISBN:9784491045269
≪内容情報≫
「概念砕き」「お散歩授業」「ビブリオバトル」「漢詩ラップ」「人物相関図」「置き石授業」「英語との教科横断」「掛詞ギャグ」など、一見すると奇をてらっているように見えて、学習指導要領や教科書にしっかり準拠しつつ、国語科の実践を例に挙げながら、生徒の学力を着実に向上させる中学校・授業改善の具体策を提案!
中学校段階で鍛えるべき学力
学力と言うと、中学校段階では表向き学習指導要領が定める資質・能力を指し、本音レベルでは希望校に合格する(または就職試験に受かる)ための知識・技能をイメージする方が少なくないと思います。それに対して、私はいずれも学力だとはみなしていません。中学校教育は、生徒一人一人の学びの通過点にすぎないと考えているからです。
そんな私が重視しているのは、将来会社勤めをするにしても、自ら起業するにしても必要となる「自分で課題を見つけ、自分なりにどんどん学び進めていける力」です。そのため、中学校段階では「一定の課題のもとで、自ら勉強できる(自走できる)」ことを重視しているわけです。
よく課題解決力が大事だと言われます。確かにそのとおりなのですが、課題を解決するためには、まず何が課題なのかを知らなくてはなりません。実は、これがなかなか難題で、課題を解決する力よりも、課題を見つけ出す力を身につけることのほうがむずかしいからです。(言うまでもなく)解決すべき課題を見いだせなければ解決しようがありません。
そこで私は、授業を通して課題を解決する力を鍛えながら、「自分が解決したいと思える課題」を生徒自身が見つけられるようにするトレーニングを積ませることが、中学校では重要だとみなしています。
「使える学力」の実相
物事を「知っている」ということと、知っていることを「使える」ということは、それぞれ明確に分けて考える必要があります。中教審の論点整理(平成27年)でも、「身に付けるべき知識に関しても、個別の事実に関する知識と、社会の中で汎用的に使うことのできる概念等に関する知識とに構造化される」と指摘し、新しい学習指導要領は「何を学ぶか」「何ができるようになるか」「どのように学ぶか」を重視しています。
将来どのような社会が訪れようと、どのような環境に身を置くことになろうと、自分の足で立ち(自立し)、お互いに高め合える仲間をつくり、自分一人でも完遂できるようなシチュエーションにあっても、あえて仲間と共に(仕事であれ、プライベートであれ)よりよい社会生活をつくっていける「汎用的能力の基礎」を、生徒一人一人が獲得できるようにすることです。
この「汎用的能力の基礎」の具体は、いくつかの能力の掛け合わせによって高められていくものです。例を挙げると、「学習内容を解釈する力」「学習のゴールを見通す力」「概念を砕ける力」「プレゼンする力」(効果的なアウトプットで相手を納得させる力)です。それらを総称して、本書では「使える学力」と呼称し、それら諸能力を着実に向上させる授業づくりの