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文画双絶 畸人水島爾保布の生涯 /前田恭二
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- 商品情報
- レビュー
≪商品情報≫
著者名:前田恭二
出版社名:白水社
発行年月:2024年02月
判型:四六判
ISBN:9784560093641
≪内容情報≫
本書の冒頭は「誰のことだね、という人もあるだろう」という一文で始まる。「名前の読みからして難しい。そこはミズシマ・ニオウと言えば済むにせよ、その先、誰かというのを、さて、どう答えたらよいものか」と謎めいた問いかけで著者は続ける。
明治・大正・昭和にわたり、文学・美術の分野に大きな足跡を残しながら忘却の彼方に消し去られた畸人の魅力を、十年の歳月をかけて調べ上げ、執念と使命感を深くして掘り起こしたのが本書である。
爾保布とは誰かを明かすため、著者は周辺の人物を探っていく。たとえば「日本のビアズリー」と称された爾保布が、谷崎潤一郎『人魚の嘆き・魔術師』の挿絵と装幀を手がけたこと。長谷川如是閑に大阪朝日新聞の記者として迎えられ、画文ともに活躍する場を与えられたこと。また鬼才中の鬼才武林無想庵とは生涯の悪友として付き合ったり、門弟三千人といわれた文壇の大御所佐藤春夫の媒酌人も務めたり、同じ旅好きの岡本一平らと漫文『東海道漫画紀行』を刊行したり等々……。
自ら世間の梯子を降り、四方八方に才知を蕩尽し、諧謔と反骨に生きた姿を、畏敬の念とともに現代に引き戻す。
著者名:前田恭二
出版社名:白水社
発行年月:2024年02月
判型:四六判
ISBN:9784560093641
≪内容情報≫
本書の冒頭は「誰のことだね、という人もあるだろう」という一文で始まる。「名前の読みからして難しい。そこはミズシマ・ニオウと言えば済むにせよ、その先、誰かというのを、さて、どう答えたらよいものか」と謎めいた問いかけで著者は続ける。
明治・大正・昭和にわたり、文学・美術の分野に大きな足跡を残しながら忘却の彼方に消し去られた畸人の魅力を、十年の歳月をかけて調べ上げ、執念と使命感を深くして掘り起こしたのが本書である。
爾保布とは誰かを明かすため、著者は周辺の人物を探っていく。たとえば「日本のビアズリー」と称された爾保布が、谷崎潤一郎『人魚の嘆き・魔術師』の挿絵と装幀を手がけたこと。長谷川如是閑に大阪朝日新聞の記者として迎えられ、画文ともに活躍する場を与えられたこと。また鬼才中の鬼才武林無想庵とは生涯の悪友として付き合ったり、門弟三千人といわれた文壇の大御所佐藤春夫の媒酌人も務めたり、同じ旅好きの岡本一平らと漫文『東海道漫画紀行』を刊行したり等々……。
自ら世間の梯子を降り、四方八方に才知を蕩尽し、諧謔と反骨に生きた姿を、畏敬の念とともに現代に引き戻す。