ハロルド・ピンター 不条理演劇と記憶の政治学 /奥畑豊
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≪商品情報≫
著者名:奥畑豊
出版社名:彩流社
発行年月:2021年06月
判型:四六判
ISBN:9784779127540
≪内容情報≫
英国の劇作家ハロルド・ピンターは代表作『誕生日パーティー』が
興行的不振のために、早々と打ち切られるなど
正当な評価を得ることができていなかったが、
1960年初演『管理人』の成功によって一躍注目を集め、
65年初演の名作『帰郷』によって不動の名声を確立した。
80年初演の『温室』以降は、国際社会における人権侵害や弾圧などに
対して積極的に発言をするようになり、活動家として様々な問題に
コミットしつつ、幾つもの優れた政治劇を世に送り出した。
96年初演の『灰から灰へ』は、後期における彼の代表作である。
本書は、第一章で、言語に関わるピンターの問題意識を考察し、
続く第二章では、彼の作品群に描かれるミスコミュニケーション、
あるいは社会学者クラウス・ミューラーが
「歪曲されたコミュニケーション」と名づけたものの表象を分析し、
それらに表出する記憶の政治学のあり方を読み解いた。
第二部をなす三つの章も、多くの点でこの第一部の議論を引き継ぐもの
であるが、ここでは第一部で提示した読解から零れ落ちてしまった論点
をも拾い上げながら、『誕生日パーティー』『温室』『管理人』『帰郷』、
そして後期の政治劇といった彼の代表作を詳細に検討していく。
第一部におけるミスコミュニケーションに関する議論、第二部における
ピンター劇の暴力性に関わる議論、そして本書全体に通底する
記憶の政治学というテーゼは、いずれも「ホロコースト」という
歴史上の大事件と多かれ少なかれ関係しているのである。
【目次】
1章 ホロコーストのあとで(1)
2章 ホロコーストのあとで(2)
3章 死産するスタンリーと声の剥奪
4章 何かが起こる/何も起きない
5章 言語、政治、記憶
著者名:奥畑豊
出版社名:彩流社
発行年月:2021年06月
判型:四六判
ISBN:9784779127540
≪内容情報≫
英国の劇作家ハロルド・ピンターは代表作『誕生日パーティー』が
興行的不振のために、早々と打ち切られるなど
正当な評価を得ることができていなかったが、
1960年初演『管理人』の成功によって一躍注目を集め、
65年初演の名作『帰郷』によって不動の名声を確立した。
80年初演の『温室』以降は、国際社会における人権侵害や弾圧などに
対して積極的に発言をするようになり、活動家として様々な問題に
コミットしつつ、幾つもの優れた政治劇を世に送り出した。
96年初演の『灰から灰へ』は、後期における彼の代表作である。
本書は、第一章で、言語に関わるピンターの問題意識を考察し、
続く第二章では、彼の作品群に描かれるミスコミュニケーション、
あるいは社会学者クラウス・ミューラーが
「歪曲されたコミュニケーション」と名づけたものの表象を分析し、
それらに表出する記憶の政治学のあり方を読み解いた。
第二部をなす三つの章も、多くの点でこの第一部の議論を引き継ぐもの
であるが、ここでは第一部で提示した読解から零れ落ちてしまった論点
をも拾い上げながら、『誕生日パーティー』『温室』『管理人』『帰郷』、
そして後期の政治劇といった彼の代表作を詳細に検討していく。
第一部におけるミスコミュニケーションに関する議論、第二部における
ピンター劇の暴力性に関わる議論、そして本書全体に通底する
記憶の政治学というテーゼは、いずれも「ホロコースト」という
歴史上の大事件と多かれ少なかれ関係しているのである。
【目次】
1章 ホロコーストのあとで(1)
2章 ホロコーストのあとで(2)
3章 死産するスタンリーと声の剥奪
4章 何かが起こる/何も起きない
5章 言語、政治、記憶