諫言を容れる 経営のリーダーシップ /矢野弘典
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著者名:矢野弘典
出版社名:時事通信出版局
発行年月:2024年02月
判型:四六判
ISBN:9784788718937
≪内容情報≫
マネジメント不全による企業・組織の不祥事が相次ぐ。
失敗したリーターに共通した特徴は部下の「諫言(かんげん)」を容れなかったこと。
忖度をして、上長にもの申さない部下、忠言を排除する管理職は組織を蝕む。
中国・唐の時代、道徳文化国家として三百年にわたって栄え、太平の世を築いた皇帝・太宗は臣下に積極的に「諫言」を求めた。
唐では官職「諫議大夫」が置かれ、君主にもの申すのをその役割とした。太宗は徹底して自己抑制のできる君主だった。臣下の諫言をよく聴き、軌道修正に躊躇しない。トップの度量、迎合しない部下。ここには組織のマネジメントの理想がある。
太宗と群臣の対話を記録し、リーダーの姿勢を説いてやまない『貞観政要』。
東芝欧州代表、経団連専務理事、中日本高速道路代表取締役会長CEO、横綱審議委員会委員長を務めた著者がこの古典を読み解く。
新人社員時代に接した土光敏夫氏ら仕事で出会った人々、永年読み込んだ古今の典籍に基づく豊富なエピソードもふんだんに交えた親しみ深い一冊。
第二章では、人物を涵養(かんよう)する書物として指導者に広く読まれ続ける中国・明代の『呻吟語』に基づき、リーダーのあるべき姿について考える。第三章の「企業の社会的責任」では、現代の企業の社会的責任(CSR)について考察する。
(本書から)
「度量とは、人を容れる器の大きさである。度量の大きなリーダーの下では、部下は育ち職場は活性化する。逆に聴く耳を持たず、重箱の隅をつつく体のリーダーでは職場の灯はたちまち消える。組織風土はリーダー次第なのだ」(「周りをイエスマンにしない」)
「度量を大きくすることは人格形成という課題そのものであり、道のりは長く険しい。だが、人は苦しい経験を数多く積む中で見識を高め、人の気持ちが分かるようになり、秘められた自分の可能性にも気付くようになる。(中略)自分の小ささを反省する謙虚さを持ち、生涯学び続ける努力を惜しまない人は、どこまでも大きくなれるのである」(「周りをイエスマンにしない」)
「太宗の求めた才ある優れた人材とは、人徳を備えて人々の信望を集め、歴史を探求して人や国の興亡の理を学び、詩文に親しんで情操を深め、本物の教養を身に着け、事に当たっては果断と実行力を持つ人物である。まさに才徳兼備の人を指す」(「事業の成否は優れた人材の登用による」)