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危険な「美学」 /津上英輔
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- 商品情報
- レビュー
≪商品情報≫
著者名:津上英輔
出版社名:集英社インターナショナル
発行年月:2019年10月
判型:新書
ISBN:9784797680447
≪内容情報≫
「美しさ」そのものに潜む危険!
芸術作品が政治利用されることの危険についてはあらゆる本で論じられてきましたが、
本書は、「美」あるいはそれを感じる感性そのものに潜む危険を解き明かした一冊です。
第1部では高村光太郎の詩「必死の時」やジブリ映画「風立ちぬ」を例に、
「美」は人を幻惑し、判断をくるわせてしまうことを説き、
第2部ではトマス・マンの『魔の山』で描写された結核患者の美や戦時中の「散華」を例に、
「美」が負を正に反転させてしまう恐ろしさについて論じます。
いわば、「美学」という学問の画期的な実践編です。
(目次)
序章 美と感性についての基礎理論
一 真善美の思想
二 「十大」ならざる「三大」
三 「一大」ならざる「三大」
四 真・善・美と知性・理性・感性
五 美と芸術の自律性
六 美とは何か
七 美の恵みと危険
第一部 美は眩惑する
第一章 「美に生きる」(高村光太郎)ことの危険
一 戦争賛美の詩「必死の時」
二 詩の分析
三 光太郎の戦後
四 「美に生きる」こと
五 「悪かつたら直せばいい」
六 光太郎を越えて
七 眩惑作用がもたらす美への閉じこもり
八 高村山荘
九 光太郎の戦争賛美と智恵子
第二章 アニメ『風立ちぬ』の「美しい飛行機」
一 『風立ちぬ』における「美しい」の用法
二 美の働き
三 戦闘機と美
四 夢
五 「美しい夢」の危険
六 美の眩惑作用
第二部 感性は悪を美にする
第三章 結核の美的表象
一 健康と美
二 非健康の感性化
三 小説『魔の山』
四 文豪が描いた結核患者像
五 隠喩理論
六 美的カテゴリー論
七 感性の統合反転作用理論
八 感性の特異な働き
九 感性の危険
第四章 「散華」の比喩と軍歌〈同期の桜〉
一 「散華」の比喩
二 美化と美的変貌
三 特攻と「散華」
四 軍歌〈同期の桜〉
五 自ら歌うということ
六 音楽は他人ごとを我がこととする
七 「散華」と感性の統合反転作用
八 メコネサンス理論
九 美と感性の危険性
(著者プロフィール)
つがみ えいすけ 美学者。成城大学文芸学部教授。一九五五年、東京生まれ。東京大学文学部および同大学院修了。博士(文学)。フライブルク大学で音楽学を専攻。同志社女子大学専任講師、成城大学助教授を経て現職。その間、イェイル大学客員研究員、ストックホルム大学客員教授。著書に『あじわいの構造』(春秋社)、『メーイのアリストテレース『詩学』解釈とオペラの誕生』(勁草書房)、共訳書にD.J.グラウト、C.V.パリスカ『新西洋音楽史』(音楽之友社)などがある。
著者名:津上英輔
出版社名:集英社インターナショナル
発行年月:2019年10月
判型:新書
ISBN:9784797680447
≪内容情報≫
「美しさ」そのものに潜む危険!
芸術作品が政治利用されることの危険についてはあらゆる本で論じられてきましたが、
本書は、「美」あるいはそれを感じる感性そのものに潜む危険を解き明かした一冊です。
第1部では高村光太郎の詩「必死の時」やジブリ映画「風立ちぬ」を例に、
「美」は人を幻惑し、判断をくるわせてしまうことを説き、
第2部ではトマス・マンの『魔の山』で描写された結核患者の美や戦時中の「散華」を例に、
「美」が負を正に反転させてしまう恐ろしさについて論じます。
いわば、「美学」という学問の画期的な実践編です。
(目次)
序章 美と感性についての基礎理論
一 真善美の思想
二 「十大」ならざる「三大」
三 「一大」ならざる「三大」
四 真・善・美と知性・理性・感性
五 美と芸術の自律性
六 美とは何か
七 美の恵みと危険
第一部 美は眩惑する
第一章 「美に生きる」(高村光太郎)ことの危険
一 戦争賛美の詩「必死の時」
二 詩の分析
三 光太郎の戦後
四 「美に生きる」こと
五 「悪かつたら直せばいい」
六 光太郎を越えて
七 眩惑作用がもたらす美への閉じこもり
八 高村山荘
九 光太郎の戦争賛美と智恵子
第二章 アニメ『風立ちぬ』の「美しい飛行機」
一 『風立ちぬ』における「美しい」の用法
二 美の働き
三 戦闘機と美
四 夢
五 「美しい夢」の危険
六 美の眩惑作用
第二部 感性は悪を美にする
第三章 結核の美的表象
一 健康と美
二 非健康の感性化
三 小説『魔の山』
四 文豪が描いた結核患者像
五 隠喩理論
六 美的カテゴリー論
七 感性の統合反転作用理論
八 感性の特異な働き
九 感性の危険
第四章 「散華」の比喩と軍歌〈同期の桜〉
一 「散華」の比喩
二 美化と美的変貌
三 特攻と「散華」
四 軍歌〈同期の桜〉
五 自ら歌うということ
六 音楽は他人ごとを我がこととする
七 「散華」と感性の統合反転作用
八 メコネサンス理論
九 美と感性の危険性
(著者プロフィール)
つがみ えいすけ 美学者。成城大学文芸学部教授。一九五五年、東京生まれ。東京大学文学部および同大学院修了。博士(文学)。フライブルク大学で音楽学を専攻。同志社女子大学専任講師、成城大学助教授を経て現職。その間、イェイル大学客員研究員、ストックホルム大学客員教授。著書に『あじわいの構造』(春秋社)、『メーイのアリストテレース『詩学』解釈とオペラの誕生』(勁草書房)、共訳書にD.J.グラウト、C.V.パリスカ『新西洋音楽史』(音楽之友社)などがある。