小さな飲食店のお客が減らない値上げ /難波三郎

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≪商品情報≫

著者名:難波三郎
出版社名:秀和システム
発行年月:2024年11月
判型:四六判
ISBN:9784798073880


≪内容情報≫

「値上げしたいけど、客が減ったらどうする?」
「大手とちがって、ウチが値上げなんてしたら、食べログに何書かれるか…」
「たしかに、これ以上食材や光熱費が上がったら、もうもたない」
「なんとか値上げせずやれてる。自分の給料削ってるけど」
――こう感じている飲食店オーナーの方々は多いのではないでしょうか?

私は、飲食店専門の中小企業診断士(経営コンサルタントの国家資格者)です。25歳からフリーターとして多くの飲食店で働きました。小さなお店では調理技術を、チェーン店では管理手法を学び、渋谷区で飲食店をやっていた時期もあります。
今は出身地の岡山市にいるため中国地方、関西地方の仕事が多いです。東京にも定期的に行くので、都心と地方のお店の違いを理解しているつもりです。

私のお客さんは、銀行や商工会議所から紹介される中小企業です。規模は大きくて年商10億円くらい、だいたい2億円から5千万円くらいの会社です。銀行から紹介される方は、借金の返済をするために利益を増やす必要のある会社で、コロナ融資の返済が本格化されたので増えています。

この2年ほどでお会いしたお客さんの8割は赤字か「かくれ赤字」です。「かくれ赤字」とは、帳簿上は利益が出ているように見えるけど、自分が働いた分の賃金を十分にはもらえていない状態のことです。
トップの2割はすでに黒字です。
次の2割くらいは、値上げをすればすぐに赤字から脱却できます。
その次の3割は、値上げの前に「値上げしても客離れしないお店」にする必要があります。
残りの3割はやがて市場から消えると感じるお店です。

私の仕事は、財務分析から見える課題を説明することから始まり、お店を利用して商品のリニューアルや宣伝のお手伝いをするという流れで進みます。
最近、財務分析の説明で時間をとられ次に進みにくいことが多いです。「これからはインフレが続く」という現実と、値上げの必要性を理解して頂くのに時間をとられるからです。

前半で、時代の変化を説明します。
中盤では、お店の財務分析を簡単にセルフでできる方法を説明します。Excelフォーマットを用意しました。数字を入れて、たった3つの数字を見るだけでお店の「健康診断」ができます。巻末のQRコードからダウンロードしてご活用ください。
後半では、利益を増やすためにやれることを説明します。大きなチェーン店がふつうにやっていることを、小さなお店でもできるようにアレンジした、かんたんな方法です。これらの方法で、上から7割、生き残る見込みがあるお店の黒字化をお手伝いしてきました。

単月の黒字を3カ月続けられるまでに、半年から1年半ほどかかります。長く感じるかもしれませんが、特効薬があると誘う怪しいセミナーより、ずっと現実的、実践的な打開策についてお話しします。
ぜひ最後までお読み頂き、お金を増やすのに役立ててください。

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