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公正価値会計 /浦崎直浩

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≪商品情報≫

著者名:浦崎直浩
出版社名:森山書店
発行年月:2002年06月
判型:A5
ISBN:9784839419530


≪内容情報≫

本書『公正価値会計』は、会計的認識領域の拡大を測定・伝達面に関連させて総合的に展開した基礎理論研究である。公正価値会計とは、伝統的な期間損益計算の枠組では把握されえない事実関係を、公正価値による測定を介して数関係に写像し、これを利害関係者に伝達するシステムとして捉えている。
証券・金融市場のグローバル化が進む中で、公正価値評価の対象は、今や、金融商品の一部から全体へと進展し、さらに有形資産の評価に及ぶとともに、ブランドやビジネスモデルといった無形資産にまで拡大しつつある。それゆえに、公正価値会計に対する社会的な役割期待は多大なものがあり、公正価値会計の首尾一貫した体系化が求められている。
周知のように、金融の自由化・国際化は、為替、金利、価格等のリスクエクスポージャーを増大させ、リスク管理という新たな経営課題を引き起こした。経営者は、種々のリスクに対処するために、リスク管理の手段としてデリバティブ取引を積極的に活用するようになり、デリバティブ市場が急速に拡大し発展することとなった。さらに、金融市場の変動が景気変動の主因とみなされるに至り、実物経済から金融経済へと経済の基軸がシフトしたと例えられるようになった。
このような金融主導型の経済環境の中で、日本の上場企業の総資産に占める金融資産の保有割合は、平均で5割を超え、この比率が6割を超える業種は全業種のほぼ3分の1に達している。また、製造業であっても金融資産比率が80パーセントを超える企業が存在する。しかも、、6割強の企業が何らかのデリバティブを利用してリスクヘッジを行っているという実態が明らかとなっている。したがって、現代会計の資産評価問題とは、まさに金融資産の評価問題であるということができる。
このような環境変化は、伝統的な取得原価主義会計の理論的限界を露呈させた。すなわち、取得原価主義会計は、デリバティブ取引について、決済後の事後的な損益情報しか提供できないことから、投資・与信の意思決定にとって妥当性を持たないことが問題となり、公正価値会計の生成を促したのである。取得原価主義会計は、もともとプロダクト型市場経済を前提に精緻化された理論の体系であり、ファイナンス型市場経済に対して適合する余地はなかったのである。ファイナンス型市場経済を背景として生成した公正価値会計は、利害関係者の経済的意思決定にとって有用な情報の提供を目的として、説明責任の範囲を貨幣資本の管理運用プロセスを取り巻く環境へと拡大し、環境条件の変化(市場のボラティリティ)を取込んだ情報を提供するという行き方を取るところにその特長がある。

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