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「記憶」で読む『鬼滅の刃』 /三村尚央

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≪商品情報≫

著者名:三村尚央
出版社名:小鳥遊書房
発行年月:2024年02月
判型:四六判
ISBN:9784867800386


≪内容情報≫

戦いの合間でさえ、人間も鬼も自分の過去をしばしば思い出す。
そう、『鬼滅』は過去の「記憶」をめぐる物語なのだ。
「回想」「走馬灯」「時間(過去・現在・未来)」などを鍵に、
「細胞の記憶」や「先祖の記憶」など物語独自の概念にも着目。

記憶研究を専門とする文学研究者が
真剣に読み解く『鬼滅』論!

【目次】
序章 『鬼滅』と記憶

第一部
「時間」と「記憶」の芸術作品としての漫画『鬼滅の刃』
第一章 漫画研究と「時間」と「記憶」
第二章 「回想の物語」としての『鬼滅の刃』 炭治郎立志編(那田蜘蛛山まで)
第三章 過去を語る技法としての夢と幻、そして記憶〓無限列車編
第四章 繋がれる記憶 遊郭編 vs 上弦の陸・堕姫、妓夫太郎
第五章 遺伝する記憶 刀鍛冶の里編 vs 上弦の肆・半天狗、伍・玉壺
第六章 最後の戦い(一) 柱稽古〓無限城へ
vs 新上弦の陸・獪岳、vs 上弦の参・猗窩座
〓柱稽古編
消えない痛みの記憶
〓無限城へ
珠世の血鬼術
〓善逸vs新上弦の陸・獪岳
「物語」の継承と変容〓呼吸法の伝承とその派生
〓炭治郎、冨岡vs上弦の参・猗窩座

第七章 最後の戦い(二) vs 上弦の弐・童磨 vs 上弦の壱・黒死牟
〓上弦の弐・童磨 vs 胡蝶しのぶ、栗花落カナヲ、嘴平伊之助
〓血筋という縛り〓上弦の壱・黒死牟
vs時透無一郎、不死川実弥、悲鳴嶼行冥、不死川玄弥
第八章 最後の戦い(三) vs 鬼舞辻無惨、鬼の王、すべての終わりに
〓鬼舞辻無惨 vs すべての人々
〓まとめ〓「手」を「繋いで」、「家」に帰る
第二部
作品にちりばめられたテーマたち
繋がりと縛り
◎「糸」と「手」
◎「血」の強さと縛り
〈記憶や想いの継承〉
◎鬼の細胞に刻まれる「記憶」
◎まねびによる継承〓叙述(ナラティヴ)の変奏
◎夢と古(いにしえ)の記憶〓集合的記憶の場として
◎死者との対話と魂の実在
◎記憶の媒体(メディア)〓身体、物品
◎伸び縮みする「時間」〓無意志的記憶と走馬灯
◎「兄」として
◎他者を「人」として尊重し、「人」として生きる
◎侍〓自分ではなく、誰かのために
◎「心を燃やせ」〓燃えている「心」とは一体何なのか
終 章 記憶とは何か
1 記憶と身体
2 想起のきっかけ(トリガー)と無意志的記憶
3 走馬灯
4 改変される記憶と夢
5 変化する記憶の叙述(ナラティヴ)
6 記憶の重ね合わせと虚偽記憶(フォールス・メモリー)
7 記憶の叙述の再解釈
8 他者の記憶を共有する〓集合的記憶
9 記憶の遺伝と集合的無意識
あとがき 物語の記憶を閉じる

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