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大学生、福島を聴く 東日本大震災と「心の復興」 /橋口勝利
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≪商品情報≫
著者名:橋口勝利
出版社名:関西大学出版部
発行年月:2020年03月
判型:A5
ISBN:9784873547152
≪内容情報≫
本書の目的は、東日本大震災で被災した福島県の被災状況や復興への足跡を明らかにすることである。福島県では、東日本大震災で地震、津波、そして福島第一原発事故がもたらした放射性物質による被害が深刻化している。震災から9年を経て、除染は進み、復興への歩みは見られるものの、福島産品への風評被害に加えて、福島の課題(除染、帰還、地域振興)が忘れ去られてしまうという風化の問題が新たに発生している。
本書の内容は、大学生が福島県で実施した取材内容に基づいている。福島県庁や南相馬市、富岡町などの自治体、仮設住宅で生活する方々、小学校や幼稚園の先生方や保護者への取材を通じて、大学生は「福島の今」を学んだ。
自治体への取材からは、放射性物質や汚染土壌を除染するために、住民の理解を得ることの困難さに直面した。加えて、住民コミュニティの希薄化が、除染廃棄物の仮置き場の設置への合意を遅らせてしまうことにもなった。
仮設住宅においても、避難住民は長期化する避難生活による疲れや、これまでの生活で築き上げてきたコミュニティの分断、そして将来への不安がストレスを生み出していた。小学校や幼稚園では、子どもたちの教育環境や食の安全への不安が問題となり、日常生活だけでなく、住民帰還を遅らせてもいた。
福島県沿岸部では、除染の問題に加えて、新たなまちづくりを進めていくうえでの課題が顕在化している。除染が長引いたため、富岡町や浪江町では、住民の帰還開始が大きく遅れた。そのため、住宅地の整備やショッピングセンターなどを整備するが、住民の帰還の目途は未だたっていない。
東京電力福島第一原子力発電所の調査では、東京電力社員の「原発敷地内の95%は普通に歩けます」という言葉を聴き、自身の目で確かめて復興への確かな歩みを実感する。しかし、廃炉工程の長さに戸惑うことにもなった。それどころか、除染廃棄物は、中間貯蔵施設で30年間保管するという事実に直面し、福島復興への果てしない道のりを想い、震災復興の厳しさを改めて知ったのである。
大学生たちは、被災地の深い苦悩、急速に減少する人口問題に答えを見いだせずにいた。しかし、ふるさとを蘇らせるために力を尽くす地元住民、そして住民帰還に向けて懸命に取り組む自治体職員の想いを聴くにつれ、大学生自身が「自分のできること」を考え、「ありのままの福島」を伝えることの意義を見出していく。そして大学生たちは、9世代にわたって、福島に生きる人々の生きる営みと、自分自身の認識の変化を、自らの言葉で綴っていった。
大学生が見つめ続けた9年間の調査活動記。大学生だからこそ見つけた「知られざる福島」が明らかになる。
著者名:橋口勝利
出版社名:関西大学出版部
発行年月:2020年03月
判型:A5
ISBN:9784873547152
≪内容情報≫
本書の目的は、東日本大震災で被災した福島県の被災状況や復興への足跡を明らかにすることである。福島県では、東日本大震災で地震、津波、そして福島第一原発事故がもたらした放射性物質による被害が深刻化している。震災から9年を経て、除染は進み、復興への歩みは見られるものの、福島産品への風評被害に加えて、福島の課題(除染、帰還、地域振興)が忘れ去られてしまうという風化の問題が新たに発生している。
本書の内容は、大学生が福島県で実施した取材内容に基づいている。福島県庁や南相馬市、富岡町などの自治体、仮設住宅で生活する方々、小学校や幼稚園の先生方や保護者への取材を通じて、大学生は「福島の今」を学んだ。
自治体への取材からは、放射性物質や汚染土壌を除染するために、住民の理解を得ることの困難さに直面した。加えて、住民コミュニティの希薄化が、除染廃棄物の仮置き場の設置への合意を遅らせてしまうことにもなった。
仮設住宅においても、避難住民は長期化する避難生活による疲れや、これまでの生活で築き上げてきたコミュニティの分断、そして将来への不安がストレスを生み出していた。小学校や幼稚園では、子どもたちの教育環境や食の安全への不安が問題となり、日常生活だけでなく、住民帰還を遅らせてもいた。
福島県沿岸部では、除染の問題に加えて、新たなまちづくりを進めていくうえでの課題が顕在化している。除染が長引いたため、富岡町や浪江町では、住民の帰還開始が大きく遅れた。そのため、住宅地の整備やショッピングセンターなどを整備するが、住民の帰還の目途は未だたっていない。
東京電力福島第一原子力発電所の調査では、東京電力社員の「原発敷地内の95%は普通に歩けます」という言葉を聴き、自身の目で確かめて復興への確かな歩みを実感する。しかし、廃炉工程の長さに戸惑うことにもなった。それどころか、除染廃棄物は、中間貯蔵施設で30年間保管するという事実に直面し、福島復興への果てしない道のりを想い、震災復興の厳しさを改めて知ったのである。
大学生たちは、被災地の深い苦悩、急速に減少する人口問題に答えを見いだせずにいた。しかし、ふるさとを蘇らせるために力を尽くす地元住民、そして住民帰還に向けて懸命に取り組む自治体職員の想いを聴くにつれ、大学生自身が「自分のできること」を考え、「ありのままの福島」を伝えることの意義を見出していく。そして大学生たちは、9世代にわたって、福島に生きる人々の生きる営みと、自分自身の認識の変化を、自らの言葉で綴っていった。
大学生が見つめ続けた9年間の調査活動記。大学生だからこそ見つけた「知られざる福島」が明らかになる。

