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メディアスポーツ20世紀 スポーツの世紀を築いたのは、スポーツかメディアか /黒田勇
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≪商品情報≫
著者名:黒田勇
出版社名:関西大学出版部
発行年月:2021年03月
判型:A5
ISBN:9784873547305
≪内容情報≫
日本のスポーツはメディア、とりわけ新聞社が作り、発展させたのだ、とはよく言われる。確かに「甲子園野球」は朝日新聞が作った。プロ野球は読売新聞が作ったことはよく知られている。しかし、もっと前から、日本における様々なスポーツの発展に、新聞社は最初から大きくかかわっていた。さらに、新聞社だけではなく、電鉄会社もそこに深くかかわっていたのである。
本書は、20世紀の身体とスポーツが、メディアとのかかわりにおいていかに誕生し成長していったのかの物語である。以下の章立てのように、5つの事例を取り上げて考察している。
第1章 新聞事業としてのマラソン大会の誕生
第2章 二つのオリンピックのはざまで
第3章 阪神電鉄開業時の郊外開発とメディアスポーツ
第4章 ラジオ体操の誕生
第5章 メディア・イベントとしてのマナスル初登頂
ただ、本書の大半は20世紀の初頭に展開された新聞事業にかかわっている。第1章では、新聞事業としてスポーツ大会の開催し大阪毎日新聞(以下、大毎)のスポーツ事業の展開に焦点を当てつつ、それらのスポーツ事業としてのマラソン大会が大毎主催で開催される経過を電鉄の郊外戦略を絡めつつ明らかにする。第2章では、マラソン大会の成功に力を得て、大毎がオリンピックは感に関心を持ちながらも東洋オリンピック(極東競技大会)への関与を強めて経過を明らかにしている。第3章では、日本最初の都市間電鉄、阪神電鉄の立場から、阪神電車と新聞社がスポーツや余暇生活のためのスペースづくりを推進した経過を明らかにしている。
第4章では、新聞事業とは別に20世紀前半、ラジオが日本人の身体と健康に大きくかかわった「イベント」としてラジオ体操を取り上げる。ただし、この現象も、前半で展開する新聞社によるスポーツ事業の積み上げによるスポーツへの関心、身体への関心の中で生まれたものとして考察している。
最後の第5章のマナスル登頂は、戦後日本の復興と、新生日本を象徴する「メディア・イベント」として位置づけるが、これも戦後の断絶ではなく、戦前から毎日新聞が積み上げてきたスポーツ事業の連続線上にあるものとして考察している。
本書全体としては、日本近代の日本人の身体とメディアの物語だと考えてもらいたい。
著者名:黒田勇
出版社名:関西大学出版部
発行年月:2021年03月
判型:A5
ISBN:9784873547305
≪内容情報≫
日本のスポーツはメディア、とりわけ新聞社が作り、発展させたのだ、とはよく言われる。確かに「甲子園野球」は朝日新聞が作った。プロ野球は読売新聞が作ったことはよく知られている。しかし、もっと前から、日本における様々なスポーツの発展に、新聞社は最初から大きくかかわっていた。さらに、新聞社だけではなく、電鉄会社もそこに深くかかわっていたのである。
本書は、20世紀の身体とスポーツが、メディアとのかかわりにおいていかに誕生し成長していったのかの物語である。以下の章立てのように、5つの事例を取り上げて考察している。
第1章 新聞事業としてのマラソン大会の誕生
第2章 二つのオリンピックのはざまで
第3章 阪神電鉄開業時の郊外開発とメディアスポーツ
第4章 ラジオ体操の誕生
第5章 メディア・イベントとしてのマナスル初登頂
ただ、本書の大半は20世紀の初頭に展開された新聞事業にかかわっている。第1章では、新聞事業としてスポーツ大会の開催し大阪毎日新聞(以下、大毎)のスポーツ事業の展開に焦点を当てつつ、それらのスポーツ事業としてのマラソン大会が大毎主催で開催される経過を電鉄の郊外戦略を絡めつつ明らかにする。第2章では、マラソン大会の成功に力を得て、大毎がオリンピックは感に関心を持ちながらも東洋オリンピック(極東競技大会)への関与を強めて経過を明らかにしている。第3章では、日本最初の都市間電鉄、阪神電鉄の立場から、阪神電車と新聞社がスポーツや余暇生活のためのスペースづくりを推進した経過を明らかにしている。
第4章では、新聞事業とは別に20世紀前半、ラジオが日本人の身体と健康に大きくかかわった「イベント」としてラジオ体操を取り上げる。ただし、この現象も、前半で展開する新聞社によるスポーツ事業の積み上げによるスポーツへの関心、身体への関心の中で生まれたものとして考察している。
最後の第5章のマナスル登頂は、戦後日本の復興と、新生日本を象徴する「メディア・イベント」として位置づけるが、これも戦後の断絶ではなく、戦前から毎日新聞が積み上げてきたスポーツ事業の連続線上にあるものとして考察している。
本書全体としては、日本近代の日本人の身体とメディアの物語だと考えてもらいたい。