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夢のまた夢 /新井恵美子
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≪商品情報≫
著者名:新井恵美子
出版社名:展望社(文京区)
発行年月:2024年10月
判型:四六判
ISBN:9784885464508
≪内容情報≫
四十も歳の離れた幻庵と菜穂の純愛物語
益田鈍翁、松永耳庵とともに小田原三茶人と謳われた野崎幻庵の晩年
「第一章」より抜粋
川島菜穂はナースが言ったように、時々苦しそうに喉を鳴らした。「ゼーゼー」と彼女の喉は悲しげな音を立てるのであった。しかし、その音以外には、病状らしきものも見えず彼女は九十二歳とは思えぬ若々しさで、野崎幻庵の話をしてくれた。
「さあ、どこからお話ししたらよろしいでしょうか。そうです。まず私が旦那さまのお宅に初めて上がった日のことから始めればいいのですね」
こうして川島菜穂の長い話が始まった。
時折、切ない喉の音をたてながら彼女の話は続いた。それは実に興味深いものだった。
「あれは、大正十二年の春先のことでした。私は十九になっておりました。私は叔父に連れられて十字町、諸白小路の自怡荘と呼ばれる野崎さまのお屋敷に“おはした”として参ったのです…… 」
著者名:新井恵美子
出版社名:展望社(文京区)
発行年月:2024年10月
判型:四六判
ISBN:9784885464508
≪内容情報≫
四十も歳の離れた幻庵と菜穂の純愛物語
益田鈍翁、松永耳庵とともに小田原三茶人と謳われた野崎幻庵の晩年
「第一章」より抜粋
川島菜穂はナースが言ったように、時々苦しそうに喉を鳴らした。「ゼーゼー」と彼女の喉は悲しげな音を立てるのであった。しかし、その音以外には、病状らしきものも見えず彼女は九十二歳とは思えぬ若々しさで、野崎幻庵の話をしてくれた。
「さあ、どこからお話ししたらよろしいでしょうか。そうです。まず私が旦那さまのお宅に初めて上がった日のことから始めればいいのですね」
こうして川島菜穂の長い話が始まった。
時折、切ない喉の音をたてながら彼女の話は続いた。それは実に興味深いものだった。
「あれは、大正十二年の春先のことでした。私は十九になっておりました。私は叔父に連れられて十字町、諸白小路の自怡荘と呼ばれる野崎さまのお屋敷に“おはした”として参ったのです…… 」

