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ホームレス文化 /小川てつオ
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- 商品情報
- レビュー
≪商品情報≫
著者名:小川てつオ
出版社名:キョートット出版
発行年月:2025年09月
判型:四六判
ISBN:9784990263782
≪内容情報≫
公園に暮らし20年、隣人たちと織りなす生活を綴る
都会の公園の一角、ホームレスの集住地。20年前、そのコミュニティの豊かさに衝撃を受け、自らも暮らし始めた小川てつオ。
以来、排除の圧力や社会の変化をくぐり抜け、隣人たちと織りなす生活をブログ「ホームレス文化」で発信してきました。本書はブログより記事を厳選・再構成し、テント村20年の生活史として世に送るものです。
差別や暴力の標的、一方で支援の対象とだけ見なされるホームレスという存在。しかし、ここには生活があり、「見えない豊かさ」がある! 「存在そのもの」で生きる魅力的な隣人たちとの日常や支え合う知恵が、いきいきとした筆致で描き出されます。公共地に暮らすことで見えてくる、この社会の本質もあぶり出されていく。本書はテント村の物語であると同時に、ホームレスの「地点」から紡ぐ、生きた思想の書でもあります。
--ホームレスの存在こそが、もう一つの世界の始まるべき地点なのだ。
未来はこちらにこそ、ある。
◆本文から
「テント村にある永遠の相」より
将棋がはじまり、他愛ない昔話(グループサウンズがどうしたとか、高校の頃はこうだったとか)や炊き出し情報、誰かさんの悪口などに花が咲き、ウクレレを持っている人がリクエストで昔の曲を演奏する。傾きはじめた太陽が地面の土を木漏れ日でまだらにしている。(中略)
口に出しては言わないが、こういう時間の中で、ぼくは「永遠の相」を少し感じる。永久に続いている時間の中に今いる、という感覚。ずっと繰り返されてきた時間、人の営みの変わらない古層がまざまざと立ち現れてくるような不思議な感覚だ。その光景が自分の奥のほうのどこかで共鳴しているような、懐かしくもあり、時間が止まったように退屈でもある感覚なのだ。
しかし、今日みたいな日、何もないような静かな日、ときに空に浮かぶ夕焼け雲がやけに身に迫るように、ふとテント村の、この場所の「永遠の相」にしびれてしまうことがある。
***
「あとがき」より
野宿者としてぼくの関わった試みの多くは空回りだったけど、その度合いは、ここの生活に可能性を見出そうとしている自分と周りの人たちとの意識の差に比例しているかもしれない。文芸部の合評会のときに、カワズさんから「終わりの場所だと思ってきた人たちと、ここで何かを始めようとしている小川さんたちとの違いがある。自分はここでは何も始まらないと感じている。野宿者になった時から自分の中の世界は止まっている」と言われたことがあった。たしかに、そのように感じている人が多い場所なのだ。その気持ちは実存の深みから湧いてくる抗しがたいものだろう。しかし、ぼくは、ここですら何も起こらないとしたらどこに起こるのか?と思って、ここにいる。空回りだとしても、それなりの風は吹くだろう。そして、このテント村が続いていることだけでも「何か」であり、その場に根を張る人たちのほんの小さな変化こそが真に重要なことだと思う。
著者名:小川てつオ
出版社名:キョートット出版
発行年月:2025年09月
判型:四六判
ISBN:9784990263782
≪内容情報≫
公園に暮らし20年、隣人たちと織りなす生活を綴る
都会の公園の一角、ホームレスの集住地。20年前、そのコミュニティの豊かさに衝撃を受け、自らも暮らし始めた小川てつオ。
以来、排除の圧力や社会の変化をくぐり抜け、隣人たちと織りなす生活をブログ「ホームレス文化」で発信してきました。本書はブログより記事を厳選・再構成し、テント村20年の生活史として世に送るものです。
差別や暴力の標的、一方で支援の対象とだけ見なされるホームレスという存在。しかし、ここには生活があり、「見えない豊かさ」がある! 「存在そのもの」で生きる魅力的な隣人たちとの日常や支え合う知恵が、いきいきとした筆致で描き出されます。公共地に暮らすことで見えてくる、この社会の本質もあぶり出されていく。本書はテント村の物語であると同時に、ホームレスの「地点」から紡ぐ、生きた思想の書でもあります。
--ホームレスの存在こそが、もう一つの世界の始まるべき地点なのだ。
未来はこちらにこそ、ある。
◆本文から
「テント村にある永遠の相」より
将棋がはじまり、他愛ない昔話(グループサウンズがどうしたとか、高校の頃はこうだったとか)や炊き出し情報、誰かさんの悪口などに花が咲き、ウクレレを持っている人がリクエストで昔の曲を演奏する。傾きはじめた太陽が地面の土を木漏れ日でまだらにしている。(中略)
口に出しては言わないが、こういう時間の中で、ぼくは「永遠の相」を少し感じる。永久に続いている時間の中に今いる、という感覚。ずっと繰り返されてきた時間、人の営みの変わらない古層がまざまざと立ち現れてくるような不思議な感覚だ。その光景が自分の奥のほうのどこかで共鳴しているような、懐かしくもあり、時間が止まったように退屈でもある感覚なのだ。
しかし、今日みたいな日、何もないような静かな日、ときに空に浮かぶ夕焼け雲がやけに身に迫るように、ふとテント村の、この場所の「永遠の相」にしびれてしまうことがある。
***
「あとがき」より
野宿者としてぼくの関わった試みの多くは空回りだったけど、その度合いは、ここの生活に可能性を見出そうとしている自分と周りの人たちとの意識の差に比例しているかもしれない。文芸部の合評会のときに、カワズさんから「終わりの場所だと思ってきた人たちと、ここで何かを始めようとしている小川さんたちとの違いがある。自分はここでは何も始まらないと感じている。野宿者になった時から自分の中の世界は止まっている」と言われたことがあった。たしかに、そのように感じている人が多い場所なのだ。その気持ちは実存の深みから湧いてくる抗しがたいものだろう。しかし、ぼくは、ここですら何も起こらないとしたらどこに起こるのか?と思って、ここにいる。空回りだとしても、それなりの風は吹くだろう。そして、このテント村が続いていることだけでも「何か」であり、その場に根を張る人たちのほんの小さな変化こそが真に重要なことだと思う。

