通信の信号処理 線形逆問題,圧縮センシング,確率推論,ウィルティンガー微分 /田中聡久 林和則
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≪商品情報≫
著者名:田中聡久、林和則
出版社名:コロナ社
発行年月:2023年11月
判型:A5
ISBN:9784339014068
≪内容情報≫
【書籍の特徴】
本書は通信分野の非専門家や大学生,大学院生などの初学者を対象としたもので,その特徴は,従来の教科書にあるような要素技術ごとの解説ではなく,通信の典型的な問題に対する典型的な信号処理手法について解説することで,現在の通信システムで用いられている最先端の信号処理技術を理解するために必要な最低限の知識を,効率的かつ体系的に提供することを目的としていることです。
【本書の構成】
1章:「記号と準備」では,準備として本書で使用する記号を定義し,通信の信号処理で必要となる複素数の基礎事項と,ベクトルの大きさを表すノルムについて説明します。
2章:「確率変数と確率過程」では,確率変数や確率過程について復習します。通信の信号処理では,信号を確率過程としてモデル化することが多いので,確率過程やその相関行列の性質について理解しておくことが重要です。
3章:「ウィルティンガー微分」では,通信の信号処理を理解する上で必要不可欠なウィルティンガー微分について説明します。ウィルティンガー微分を利用するとコスト関数の勾配が非常に簡単に求まるのでぜひマスターしましょう。どうしても微積分が苦手な方は,この章の最後に「これだけ覚えておけばOK」という計算ルールをまとめていますので,そこだけ目を通してつぎの章に進んでいただいても結構です。
4章:「線形逆問題のための基本的な手法」では,通信の信号処理の典型的な問題として,線形観測モデルに対する逆問題,すなわち線形逆問題について考えます。線形観測モデルと線形逆問題を解くための基本的な手法を説明し,最後に通信応用の例にも触れます。
5章:「圧縮センシング」では,観測ベクトルyの次元が未知ベクトルxの次元よりも小さい劣決定線形観測モデルにおける信号推定法について考えます。スパースベクトルの再構成アルゴリズムや再構成の条件についても説明します。
6章:「部分空間法」では,最も基本的なアレー信号処理の一つである到来方向推定でよく利用される部分空間法について説明します。
7章:「状態推定」では,状態空間モデルを導入し,状態推定の基本的な考え方について説明した後,代表的な状態推定法である粒子フィルタとカルマンフィルタについて説明します。
8章:「確率推論」では,ベイズの定理に基づく確率推論の基礎事項について説明し,それを現実的な演算量で実現するためのアルゴリズムとしてさまざまな分野,場面で利用される確率伝播法について説明します。
【著者からのメッセージ】
読者の皆さんが独学できることを重視し,式変形などをできるだけ省略しないように説明しています。本書で学ばれる際には紙とペンを用意して,自分の手を動かして計算しながら読み進めてみてください。通信分野の研究を行うために必要な基礎体力が身につくことを請け合います。
著者名:田中聡久、林和則
出版社名:コロナ社
発行年月:2023年11月
判型:A5
ISBN:9784339014068
≪内容情報≫
【書籍の特徴】
本書は通信分野の非専門家や大学生,大学院生などの初学者を対象としたもので,その特徴は,従来の教科書にあるような要素技術ごとの解説ではなく,通信の典型的な問題に対する典型的な信号処理手法について解説することで,現在の通信システムで用いられている最先端の信号処理技術を理解するために必要な最低限の知識を,効率的かつ体系的に提供することを目的としていることです。
【本書の構成】
1章:「記号と準備」では,準備として本書で使用する記号を定義し,通信の信号処理で必要となる複素数の基礎事項と,ベクトルの大きさを表すノルムについて説明します。
2章:「確率変数と確率過程」では,確率変数や確率過程について復習します。通信の信号処理では,信号を確率過程としてモデル化することが多いので,確率過程やその相関行列の性質について理解しておくことが重要です。
3章:「ウィルティンガー微分」では,通信の信号処理を理解する上で必要不可欠なウィルティンガー微分について説明します。ウィルティンガー微分を利用するとコスト関数の勾配が非常に簡単に求まるのでぜひマスターしましょう。どうしても微積分が苦手な方は,この章の最後に「これだけ覚えておけばOK」という計算ルールをまとめていますので,そこだけ目を通してつぎの章に進んでいただいても結構です。
4章:「線形逆問題のための基本的な手法」では,通信の信号処理の典型的な問題として,線形観測モデルに対する逆問題,すなわち線形逆問題について考えます。線形観測モデルと線形逆問題を解くための基本的な手法を説明し,最後に通信応用の例にも触れます。
5章:「圧縮センシング」では,観測ベクトルyの次元が未知ベクトルxの次元よりも小さい劣決定線形観測モデルにおける信号推定法について考えます。スパースベクトルの再構成アルゴリズムや再構成の条件についても説明します。
6章:「部分空間法」では,最も基本的なアレー信号処理の一つである到来方向推定でよく利用される部分空間法について説明します。
7章:「状態推定」では,状態空間モデルを導入し,状態推定の基本的な考え方について説明した後,代表的な状態推定法である粒子フィルタとカルマンフィルタについて説明します。
8章:「確率推論」では,ベイズの定理に基づく確率推論の基礎事項について説明し,それを現実的な演算量で実現するためのアルゴリズムとしてさまざまな分野,場面で利用される確率伝播法について説明します。
【著者からのメッセージ】
読者の皆さんが独学できることを重視し,式変形などをできるだけ省略しないように説明しています。本書で学ばれる際には紙とペンを用意して,自分の手を動かして計算しながら読み進めてみてください。通信分野の研究を行うために必要な基礎体力が身につくことを請け合います。