なぜシブヤの小学2年生はタブレットを使いこなせるのか? 非カリスマ型リーダーのICT改革戦略 /豊岡弘敏

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≪商品情報≫

著者名:豊岡弘敏
出版社名:時事通信出版局
発行年月:2021年10月
判型:四六判
ISBN:9784788717916


≪内容情報≫

ここは渋谷区のとある小学校2年生の教室です。
教師が「タブレットを用意して」と声をかけると、子どもたちは筆箱やノートと同じようにタブレットを取り出し、机の上に置きます。そのまま自分でタブレットを起動させ、教師が指示したアプリを開いて使い始めます。
不具合があった子どもたち数名が手を挙げると、教師は席の近くまで近づいて画面をのぞきこみ、不具合解消のためのアドバイスをします。決して誰も大騒ぎすることなく、授業は進行していきます。
子どもたちはタブレットに向かうだけでなく、時には教師の話に耳を傾け、時には周囲の同級生たちと話し合いをします。タブレットに向かっている時間は授業内で合計15分ほど。タブレットを使うことが授業の目的ではなく、児童に何を学ばせたいか授業のねらいが明確にされていて、その手段としてタブレットが有効に取り入れられていることがわかります。
視察に来ていた大学の先生が、この光景に「小学2年生がここまでタブレットを扱えるのですか!」とたいへん驚かれていました。それに対して、当時教育委員会の教育長だった私は「この学校だけではありません。区内すべての学校の子どもたちが同じように扱えます」とお答えしました。
この2年生のクラスに特別ICTに長けた先生がいる、もしくは優秀な子どもたちがいるからというわけではありません。現在の渋谷区の小中学校ではあたりまえの授業風景です。
ICT推進校だけではなく、どこの学校、教室でも同じような授業が繰り広げられています。
渋谷区の全小中学校の児童・生徒にタブレット一人一台貸与が始まったのは2017年(平成29)年9月のことです。それから4年。今では、誰もがどこでも使えるLTE回線を使用した「渋谷区モデル」は、全国に知られるようになりました。
私は全国に名の知られる、いわゆる「カリスマ教育者」ではありません。パソコンについては当初、ワードとエクセル、パワーポイントくらいの知識しかありませんでした。
後述しますが、渋谷区は都会のど真ん中にあるものの、繁華街を一歩抜けると落ち着いた住宅街が広がっています。いわゆる受験に強く、特別な教育を行う「有名公立校」が集まっているわけではありません。また、渋谷区の教育現場も当初は特段ICT教育推進を受け入れやすい土壌があったわけでもありません。教師たちは日々の授業研究と校務に精いっぱいで、新たな試みを受け入れる余裕を持ち合わせていないことは、渋谷区でも変わらなかったのです。

現在、渋谷区はICTの先進自治体として、全国からの視察が止みませんが、もし、そこに私が貢献できたことがあったのだとしたら、地味ながらも、誰もがある程度納得し前向きに「やってみよう」と思えるような方針や施策を打ち出せたことにあるのではないかと、振り返っています。

GIGAスクール構想で1人1台の端末環境が実現した今、「いきなりタブレット」に戸惑っている校長や副校長、教師の方々、教育委員会の方々が多くいることでしょう。そんな皆さんに、私の経験が

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