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だれのための仕事 労働vs余暇を超えて/鷲田清一

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鷲田清一
講談社
講談社学術文庫 2087
ISBN:4062920875/9784062920872
発売日:2011年12月



【内容紹介】
たのしい仕事もあればつらい遊びもある。仕事/遊び、労働/余暇という従来の二分法が意味を消失した現代社会にあって、わたしたちが生きることを支えているものはなにか、それは「働く」ことと「遊ぶ」こととどのようなかかわりがあるのか――。人間性の深みまで掘り下げて労働観・余暇観の歴史にせまり、人間活動の未来像をさぐる、清新な労働論。(講談社学術文庫)


「働く」ことと「遊ぶ」こと
われわれの日々の活動とその価値はどこへ向かい、どのように変化してゆくのか

たのしい仕事もあればつらい遊びもある。仕事/遊び、労働/余暇という従来の二分法が意味を消失した現代社会にあって、わたしたちが生きることを支えているものはなにか、それは「働く」ことと「遊ぶ」こととどのようなかかわりがあるのか――。人間性の深みまで掘り下げて労働観・余暇観の歴史にせまり、人間活動の未来像をさぐる、清新な労働論。

わたしたちが仕事のなかにもとめる移行の感覚とは、未来のために現在を犠牲にする(前のめり)のものではなく、むしろ同時的なものであろう。それは他者との関係のなかで(わたし)の変容を、そして(わたしたち)の変容を、期するものであるから。「希望はつねに帰郷であるとともに、何かある新鮮な新しいものである」。(希望)という、この美しいことばで、「途上にある」という移行の感覚を表現したのが、ガブリエル・マルセルであった。――(本書第四章より)

※本書の原本は、1996年、岩波書店より刊行されました。

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