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初等数学論考/JohnStillwell/三宅克哉

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JohnStillwell三宅克哉
共立出版
ISBN:4320113349/9784320113343
発売日:2018年04月



【内容紹介】
「初等」とは何か。
20世紀における数学の爆発的な発展を踏まえた明示的な初等数学論。
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原書で著者が目指すところは二つあり、「第一の目標は初等的な数学とその財産を鳥瞰すること」、および、「第二の目標は、『初等的(elementary)』ということが何を意味するのかを明らかにしていくこと」です。これらの目標に向かって、著者はまず第1章で「初等的な水準での重要な八つの題目算術、計算、代数、幾何、微積分、組合せ、確率、論理学を例証的な幾つかの実例を用いて簡潔に導入」しています。ここでは、しかし、すでに著者の第二の目標が先取りされています。というのは、著者は「初等数学」についての自身の考え方に基づいて、原著のタイトルの〈Elements of Mathematics〉、すなわち「(21世紀における)数学の基本要素」としてこれら八つの題目を宣明しているからです。このうちの新しいものと目される四つの題目、計算、組合せ、確率、および、論理学は、「初等数学(Elementary Mathematics)」の一般的なイメージにおいては、他の四つの題目、算術、代数、幾何、微積分と同列に組み込まれるものではないように思われます。それでも著者は、以下の八つの章で、(自分でも認めているようにその一部において「高等的な(advanced)」ところにまで踏み出してはいるものの、)基本的には初等的な枠組みの中で巧みにそれぞれの要点と項目相互間の関係を紹介し、展開しています。
しかし本書において著者が意図するところは、(各章に「歴史的な雑記」と「哲学的な雑記」が付されており、多面的な情報や検討が与えられていますが、)これら八つの題目の概説的な紹介記事を読み物風に展開することではありません。そうではなく、著者が主張したい「初等数学」というべきものの現代的な位置づけを(いわば数学風に)展開することにあります。
(訳者まえがきより)
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なお、細かな特長は以下の通りである。
・初等数学の要素として計算、組合せ、確率、論理学を加えている。
・計算機の表示面を含む高機能化、膨大な普及の現状にあわせて、「計算」、特にテューリング機械の概念を初等的な数学に取り込んでいる。
・体(と環)を初等的数学に取り込み、非可換群を高等的数学に入れ、後者を「語の問題」とも関連付けている。
・ユークリッド幾何学を(内積付きの)線型空間によって基礎づける。
・「組合せ」を分離・独立させ、「二項係数」を中心的な話題とし、微積分と連携させて高等的な正規分布と関連させ、確率論とつなげている。
・また「組合せ」にグラフ理論を組み込み、無限「木」に関する「ケーニヒ無限性補題」を導入して、これを高等的な実数論への入り口の基礎として位置付けている。
・「論理学」で命題論理と述語論理を導入し、ペアノ算術、実数論等の高等的数学への展開への道筋をつけている。

※本データはこの商品が発売された時点の情報です。

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